プロジェクトストーリー1-2「研修センター」未来のビルテックを支える社員の
成長への意欲を徹底サポート。

INTRODUCTION

体感型・参加型の研修が受けられる
画期的な施設が始動。

2019年10月、「見て、触って、体感する。多様な出会いと体験が人を育てる。」というコンセプトを持つ新しい研修センター「FMTEC」が始動した。建設に携わった各部署のアイデアとこだわりが詰まった施設で受けられるのは、従来の研修センターよりパワーアップした体感型・参加型の研修だ。現場さながらの充実した設備と管理・運営に携わる社員たちの工夫によって、成長を目指す人々をサポートしていく。

実物とほぼ同じ設備で業務について学べる。

JR東日本ビルテックの事業を支えているのは高いスキルを持つ「人」である。これは創立以来一貫しており、今後も変わることはない。ゆえに、世代を超えてスキルを受け継いでいくとともに時代の流れに即してバージョンアップしていく必要があり、これまでも労力を惜しまず社員のスキルアップに注力してきた。そんなビルテックが教育・研修をさらに充実させるべく建設したのが、新しい研修センター「FMTEC」である。
FMTECの内部には、建築構造や給排水、空調、電気関連など、駅や駅ビルにあるさまざまな設備の実物を設置した実習室が多く設けられた。各設備の内部はスケルトン化され、構造や機能を理解しやすいようになっている。そのほか、改札周辺を再現した模擬駅や20mの線路を有する模擬ホームや踏切など鉄道施設特有の設備も実物同様のものだ。人事部 採用・教育グループの野村は「営業中の現場では操作できない設備もここでは操作できますし、操作ミスもOKです。ここを利用することで、業務についてより深い理解が得られるはずです」と意義を強調する。

最新の技術を駆使して意識の向上を図る。

事故や労働災害を防ぐのは最も重要なことだが、これらを現場で体感して学ぶことはできない。そこでFMTECでは触車・墜落・感電の三大労災について視覚・聴覚で体感できるVR設備を導入した。FMTECに来ることができない社員たちのために貸出用のVRも用意されており、盛岡支店ではJR東日本と合同で防災訓練を行った際にこのVRを活用したという。これからも過去の事象を繰り返させないためにも、VRなどを通して身をもって体感することで、安全意識の向上を図っていく。
また、座学においても受講者が積極的に参加できるよう、タブレットを活用した研修支援システムが各研修室に導入された。「例えば設問やアンケートにタブレットで回答してもらうことで、臨場感のある講義が実現します。まだ始めたばかりですが、今後もっと内容を充実させていこうと考えています」と野村は語る。

的確なプログラムや競技会が効果を高める。

いかに設備が優れていても、それだけで社員たちの実力が養成されるわけではない。FMTECの管理や運用にあたる教育担当者たちの働きも見逃せない要素だ。
2020年度から、ビルテックの研修のうち一部応募制になった。各社員が研修のラインナップを見て自分が受けたいものを選び、それに応募するという仕組みだ。同じ研修を再度受けることも可能になった。意欲さえあればいくらでも力を伸ばしていける環境が整備されたのだ。それを受けて、人事部の野村はさまざまな研修の項目を集約し、メニューや時間割を告知するなど調整に努めている。
また、FMTECの設備を利用した競技会も開催されている。審査員等も含め総勢50~60人の支店社員が集い、チーム戦で行う大規模なものだ。競技会の運営に携わるJR事業部の土居は「これだけの競技会ができるのも、広大な敷地や実物とほとんど同じ設備がここにあるからです」とFMTECの恩恵を口にする。こうした取り組みが社員たちのモチベーションを高め、スキルアップへと誘導しているのだ。

さらなる進化を目指して。

始動から1年あまりが経ち、多くの社員が研修でFMTECを訪れ、それぞれの目指すスキルアップに向けて鍛錬に努めてきた。JR東日本グループなど社外の研修も受け入れているが、そのスケールとメニューの充実ぶりに驚かれることも少なくないという。
とはいえ、もちろん課題はある。作り手の思いはしっかりと反映されているものの、それが現場の需要と一致しているとは限らない。例えばFMTECの設備は実物とほぼ同じだが、いずれも真新しく老朽化しているものはない。FMTECの副所長を務める人事部 採用・教育グループの須藤はこう語る。「設備の劣化をどう表現するかは今後の課題です。設備の保全のあり方も、壊れてから対処する『事後保全』から保全計画を立て定期的に対処する『予防保全』が主流になりました。最近で、壊れそうな兆候が出た時点で対処する『予知保全』も広まってきており、保全のタイミングについても注力したいと考えています。」
ほかにもVR設備のさらなる充実やリモート研修、eラーニングの導入など、FMTECではさらなる進化を目指した構想がいくつも練られている。近い未来にはこれらの構想も形になり、社員たちの成長の助けとなるに違いない。

須藤 淳
ビル事業本部 営業統括部 
営業第五部 サピアタワー事業所
土居 弘卓
横浜支店 事業一課
野村 菜摘
人事部 採用・教育グループ
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